集団の行動と満足遅延に関する論文の出版
ここでの報告が遅くなりましたが, カリフォリニア大学デービス校のYuko Munakata教授との共著論文が出ました。
Munakata, Y., Yanaoka, K., Doebel, S., Guild, R. M., Michaelson, L. E., & Saito, S. (2020). Group Influences on Children’s Delay of Gratification: Testing the Roles of Culture and Personal Connections. Collabra: Psychology, 6(1), 1. DOI: http://doi.org/10.1525/collabra.265
満足遅延課題において, 内集団が「待つ」選択をする情報を提示すると, 日本の幼児でも「待つ」選択をする傾向が高くなることを示しました。シール選択式の課題を用いて, Doebel & Munakata (2018) の追試を行った内容となっています。加えて, 一緒に遊んだことのある子ども (簡単なパズルゲームを実施) が含まれている外集団が「待つ」選択をしても, 内集団で得られたような効果は見られませんでした。予測としては, 日本人では個の影響が強いのではないかと思い, 一緒に遊んだことのある子ども (簡単なパズルゲームを実施) が含まれている外集団も内集団的役割を果たすのかなと思っていたのですが, 支持されませんでした。ただし, 実験の設定の制約上, 見知らぬ子ども(しかも写真だけ)とパズルゲームをしただけなので, 実際の幼稚園や保育園のお友達とするとか実験場面で少し実際に遊んだ子どもとするなど他にも方法はあるかなあと思っています。時間があれば, やってみたいなあ。
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