最近読んで気になった研究

更新が少し滞ってしまっていました。

もうすっかり秋ですね。今日は最近読んで気になった研究を短くまとめたものを列挙する省エネスタイルでいきたいと思います。興味がある方はリンク先で論文を読んでいただければと思います。


6~10歳児は, 友人にお互いの秘密を守ることを期待しており(研究1), 友人がこの規範を破って第三者に友人の秘密を教えてしまうと, それが友情を傷つけると考える(研究2、3)。こうした秘密を守ることと友情の関係性は, 幼児だとまだ理解が難しい。


5~6歳児を対象にした場合, 人に対してもヒューマノイドロボットにも過剰模倣 (無駄と分かっていても無駄な行為を真似する)する。過剰模倣は社会的な動機づけのもと行われている説を支持。試行を重ねる手続きはいいなと思いました。


幼児期において嘘をつくこと、嘘をつき続けることの両方の側面を検討した研究。嘘を見破られないためには、確かにどちらも大事。幼児期の抑制能力はどちらにも関連し、後者にはプランニング能力の個人差も関連する。 


4歳児において, 難しいと言われたパズル課題で予期せず成功してしまった場合, 次の課題でも長く・様々な探索的な行動をとる。フレーミング次第で子どもの経験が持つ意味が変わるという点で面白いし、いい研究

期待外れのプレゼント課題に対する子どもの表情表出を日中米で比較。どの文化でも1人の時よりも実験者がいる時の方が偽りの喜びの表情を見せる(もしくは悲しみを隠す)。米国はpositiveにもnegativeにも表情の幅が大きく、中国はどの場面でも中立的な表情(ポーカーフェイス)

実行機能の切り替え課題(DCCS)において, 切り替えができた子もできなかった子も, 「切り替え前」のルール表象の抽象度は同程度。

Yanaoka's research page

大阪教育大学で教員をしている柳岡開地 (Kaichi YANAOKA) のウェブページです。 子どもの認知発達に関心があり,実験や観察を通じて研究を行っています。 ※このウェブページは個人的な場所であり,所属とは関係ありません。 ※リンクいただける方はご一報ください。

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